シルヴィ ギエム オン ステージ 2007

本日、行って参りました。
シルヴィ ギエム オン ステージ 2007
演目は「白鳥の湖」「カルメン」「PUSH」
ギエム嬢は「白鳥の湖」と「PUSH」にだけ出演でした。
まず「白鳥の湖」
20分くらいしかない、短い物でしたが、
ギエム嬢演じるオデットが出てきた瞬間、拍手喝さい。
これぞクラシックバレエですが、
個人的にバレエの基礎知識も何もないので。。。
「カルメン」
これは東京バレエ団の皆さんのみでギエム嬢は出ていませんでした。
毎回そういうのがあるのですが、
僕はやはり「バレエ」が好きなのではなく、
ギエム嬢が好きなんだろうなと毎度再確認します。
ギエムちゃんが出てないと思うだけで眠くなるのです。
多分後ろの席とかで見てる人には、
寝てるのばれてるはずです(笑)
「PUSH」
最後はこれ。
「カルメン」でほとんど寝てて記憶にないという醜態ですが、
この「PUSH」で完全覚醒しました。
僕はこの「PUSH」を観る為に、
ギエムちゃんを好きになったのだと思います。
これはかなりコンテンポラリーアートな雰囲気漂う、
「バレエ」といわれてイメージする物とは懸け離れていました。
出演するのはギエムちゃんと、
振付家のラッセル マリファントの2人だけ。
足音もしないくらい静かな空間に流れる音楽も、
ピアノの和音で構成される静かな物。
広い舞台が密室に思えるようなコンパクトな照明の中に、
マリファントに肩車された、
真っ赤なボブのかつらを被ったギエム嬢が現れます。
そして2人は別れ、舞台は闇に戻る。
そして再び照明が点くと、またギエム嬢は
マリファントの肩の上にいる。
2人は時に鏡の中にいる自分の姿のように同化し、
あるときは殺陣を演じる緊張感を持って対峙します。
閉塞感で満ちたステージは観ている僕たちのいる「こちら側」とは
別の世界のようでした。
そんな別の世界でただ2人は宙に漂うような非現実の中で
静かに踊りという形で魂を交わし、
それは戦いなのかもしれません。
その静謐さ情熱が混在したダンスに涙が溢れました。
ギエムの「ボレロ」を観たときに驚愕したのですが、
彼女が彫刻のような無駄のない筋肉質な腕を振り翳し、
つま先が彼女の小さな頭よりも上に届くほど脚を蹴り上げると、
腕や脚の残像が残るのです。
それは敏捷さを持ちながら、
奇妙な時間のずれを感じさせるほどにゆったりと動くように感じます。
この「PUSH」ではギエムとマリファント、
2人の残像が絡み合い、重なり合い、
「こちら側」で僕が観ている物が一体何なのかと、
呆然とさせられるのです。
幕が下りた瞬間、拍手もできませんでした。
もうただ目を見開いて、
ギエムの姿のない、幕の下りたステージを見つめていることしか。
前の2つはそこまでなかったのですが、
「PUSH」は本当にすばらしかったです。
僕の中で「ボレロ」を超えました。
観に行って本当に良かったです。
これで2007年の全イベント終了です。
壮絶なエピローグで締めくくった、
そんな感じのギエムちゃんの踊りでした。