À la recherche du temps perdu

ネットをお休みしている間に、
「失われた時を求めて」を読了。
1年の長丁場でしたが、とうとう読み遂げました。
愛と嫉妬、異性愛と同性愛、記憶と忘却、
相反する事柄が延々と描かれること文庫本で10冊。
これだけ長く読んでいると、
久々に登場する登場人物が、何年も会っていなかった、
懐かしい友人のように思えたり、
懐かしい土地を訪れたように感じたり、
場面の一つ一つ、人の名の一つ一つが、
まるで実際に自分が関わったことがあるような錯覚を起こします。
僕が登場人物の中でもとりわけ好きだったのが、
主人公の祖母の友人のヴィルパリジ夫人、
そして主人公のかつての憧れの女性、ゲルマント公爵夫人、
両者の甥であるロベール=ド=サン・ルー。
文学史上屈指の男前と言っても過言ではないでしょう。
彼が戦死してしまった場面での主人公の悲しみは、
非常に静かでありながら、
読む者、ロベールを魅力的だと、主人公同様に感じた者に、
大変な悲しみをもたらします。
サン・ルー亡き後、この小説を読み終えられるのかと、
最後の最後で心配になりました。
しかし僕が何度も何度も、
1巻の冒頭50ページで挫折しても、それでも
まだ諦めずに読破したのは、
この小説の最終章「見出された時」を読むためだったのでしょう。
時々血迷って、
「文章の書き方」みたいな本を読んでみて、
「みんながこのとおりに書いたら、
面白い文章なんかなくなるだろ」なんて笑っています。
文章を書くことが、
自分の人生の大きな位置を占めている人は、
本屋にずらっと並んでいる、
「いい文章の書き方」とか、
「人を魅せる文章を書く方法」なんてはうつー本よりも
「失われた時を求めて」の10巻を読めと、
そう言いたいのであります。
文章を書く姿勢だとか、目的だとか、
文章とは何たるかなど自問自答する主人公のモノローグが、
ずっしりと心に残るのです。
「失われた時を求めて」を読み終え、
イヴリーン ウォーの「ブライヅヘッドふたたび」を読みました。
Fukkan.comで投票して復刊した作品です。
期待しすぎだったようです。
次は三島由紀夫氏の「命売ります」を読んでみようかと
思っております。

À la recherche du temps perdu」への2件のフィードバック

  1. 大志 唯

    SECRET: 0
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    「失われた時を求めて」おもしろそうだねー。
    でも、10巻なんて読む気力、今の私には、ない…(笑)

  2. かおる(り)

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    確かに読み始めるための気合というか、
    「よっしゃ」という心の準備は必要かも。
    しかし読み始めると、気力がなくても読めたよ。
    いつか、ゆっくり時間をかけて、読んでみるといいかも。

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